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講師コラム

竹内 靖彦講師 <慶應義塾大学医学部医学科4年> 9月分

こんにちは。一気に涼しくなってきましたね。暑いのが嫌いな私にとっては非常に喜ばしいことです。

ようやく今までの生活を取り戻し始めた人も多いのではないでしょうか。私も試験や実習を行うためにキャンパスへ行く機会が増えてきました。

そういえば、つい先日およそ8年間続いた第二次安倍政権がついに幕を閉じましたね。私は安倍首相と誕生日が同じなのがちょっとした自慢でした(自慢にもなりませんが)。その自慢が今後使えなくなると思うと残念です。

ところで、安倍首相が辞任された大きな要因として持病である潰瘍性大腸炎の悪化が挙げられましたが、どんな病気がご存じでしょうか。大腸炎と聞いて大したことなさそう、と思う方もいるかもしれませんが、実はこの病気、国に難病指定されているほどの疾患なんです。

この病気は、日本ではおよそ1,000人に1人の割合で発症しています。直接命に関わることはあまりありませんが、長期にわたって罹患していると大腸がんを発症するリスクが高まると知られています。また、肺や関節、皮膚といったほかの臓器や組織にも炎症を起こすこともあります。不思議なことに喫煙者の方が発症しにくい傾向にあるようです。

テレビなどで見たことがある人もいると思いますが、この病気は活動期と寛解期を繰り返すという特徴があります。要は発症したり治療で治ったりを繰り返すのです。安倍首相も最近までは治療で症状が和らいでいたのですが、また炎症が活動的になってしまったということです。

じゃあ、潰瘍性大腸炎にならないように気を付けないと!・・・と言いたいところですが、この病気の最も恐ろしいところは、発症の原因が分からないというところです。難病に指定されている程なので、様々な研究が行われたようですが現在でも原因は不明のままです。ただ、親戚に発症している人がいる場合は発症しやすいようです(とはいえ、どのみち予防は不可能です)。しかもちょうど皆さんや私のような年齢の人が最も発症しやすいです。基本的に薬で治療するのですが完全に治せる薬はまだなく、症状を抑える程度のものしかありません。

発症者が多いのとは裏腹に謎が多い病気である潰瘍性大腸炎ですが、この病気に限らず医学にはわかっていない部分がまだまだ多いです。中には発症原因が分かっていないのに完治の方法は確立しているなんていう病気もあります。更に言うと、人体の構造や機能ですら不明な部分はあります。それらを解明するのはこれからの医療を担う若い人材です(その一人が私なのですが)。皆さんの手で救えるかもしれない命はたくさんあります。医学部を受験される方は、ただ勉強をするだけでなく、医学部で何をしたいか考えてみたり、医師や研究者になったときの自分を想像したりしてみてください(もちろん他の学部でも然りです)。皆さんが医療系の学部に入った際は一緒に頑張りましょう。