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居福 裕貴 講師 <東京大学工学部4年>

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梅雨明けの恋しい今日このごろですが、こんな季節にこそ読書がよいのではないでしょうか。そんなわけで私の好きな小説について書いてみようと思います。

私は数ある小説のジャンルの中でも特にミステリを好んでよく読みます。ミステリというと多くの方は密室や鉄壁のアリバイなどの不可能犯罪を題材にしたものを思い浮かべるのではないでしょうか。そういったものも、もちろん悪くはないのですが、小説の中でたとえ大事件が起きなかったとしても、ミステリの醍醐味を味わうことができます。それが、「日常の謎」と呼ばれるジャンルの推理小説です。

「日常の謎」作品の中では、派手な事件は一切起きることはありません。何の変哲もない日常にスポットを当て、そこから汲み取られた謎から物語が展開し、人々のこころの深淵が浮かび上がってきます。そこに、不可能犯罪ものでは得られない味わいがあります。

例えば、どのような事が謎として扱われるかというと

― 「氷菓」という文集の名前にはどんな意味があるのか? ― 「氷菓」米澤 穂信

― とある本屋で本がいくつも逆さまになっているのは何故か?何故チェスの駒が冷蔵庫の中にあったのか? ― 「夜の蝉」北村 薫

― 「バス停の近くで、いつもうずくまっている上品な老婦人は一体何をしているのか?」 ― 「ななつのこ」加納 朋子

これらの謎が解き明かされたとき、少しだけドラマチックな非日常が現れ、人の悪意を感じずにはいられなくなったり、逆に心温まる感動をさせられたりします。

こういった作品は、普段私たちが生活している日常にこそ魅力的な謎が潜んでいることを示唆しているとも言えます。忙しいときこそ少しだけ歩みを緩め、ふと目に留まるものに思いをめぐらせれば、それまでにはないちょっとした発見があるかもしれません。

受験生の方はもうすぐ夏を迎えいよいよ受験に向けて非常に大切な時期になってきますが、勉強の合間の息抜きにでも小説を読んで心の肥やしにしてはいかかでしょうか?